ずっと一緒に泳いでくれたカメ

　

　私の500本目のダイビングでの写真です。

　外洋から戻って、まだフィルムが余っていたので、プールの左のくぼみの方へ行きました。すると、このカメがいたのです。
　他の人たちは、ロープの付近にいて、まだこのカメに気が付いていませんでした。何とかそちらの方へ行ってくれないかと思っていたら、ゆっくりとロープの方へ泳ぎ始めました。

　カメが、真剣に泳ぐと、とても追いつくことはできないのですが、このカメは、本当にゆっくりと、プールの端から端まで、まるで私の泳ぐスピードに合わせるように泳いでくれました。

　やがて水面に浮上して、一呼吸した後、またゆっくりと外洋に泳いでいきました。この後、数日は、グロットに潜るたびに、同じ場所でこのカメに会うことができました。

　一緒に潜っていたpenちゃんが、「５００本だから、記念写真を」と、マサさんに伝えてくれたのですが、このカメでフィルムを使い切ってしまいました。500本目の自分の記念写真は残りませんでしたが、何か、このカメに祝ってもらったような、心に残るできごとでした。

<8/22/00 掲載>

<撮影日>	2000年3月29日
<カメラ>	CANON EOS5
<レンズ>	CANON 100mm MACRO
<ストロボ>	SB-105